矯正歯科とは
Orthodontics
矯正治療に特化した
歯科医師による矯正治療
2008年に薄井歯科医院に矯正歯科部門が設立されて以来、さまざまな患者さまにご来院いただいています。
矯正治療は基本的に公的健康保険の対象外の自費診療であり、料金も高くなります。また、期間が長くかかる治療となるので、スムーズに治療を受けられなければ患者さまの負担が増大してしまいます。そのため、矯正治療を受ける際は信頼できる歯科医院を選ぶことがとても重要です。歯科医院は専門的な資格がなくても矯正歯科を標榜できますが、治療結果には大きな違いが出てくる可能性があります。当院では、矯正治療の多様な臨床経験をもつ矯正歯科医師が、専門的な技術を駆使して診療にあたりますので、安心して治療を受けられます。カウンセリングから治療後の検診まで、患者さまをしっかりサポートする体制を整えてお待ちしています。
矯正治療とは?
矯正治療の目的は、どのようなものがあるのでしょうか。
当院では、矯正治療の目的は単に歯並びを良くしたり、きれいに見せたりすることだけではないと考えています。より具体的に追求するのであれば、顔全体とのバランスが取れた歯並びにすることが大切です。また、健康的な歯並びをより長期的に維持できるのであれば、それだけ快適な生活を送れます。このような先を見据えた目的を念頭に置き、治療計画を立てています。
当院では多様な経験や研究を経て専門的な技術を有する矯正歯科医師が、現在も先端的な知識を学びながら矯正治療をしています。患者さまの生活の質が向上し、将来にわたって心も体も健康的に過ごせることを第一に考えています。
矯正治療中のフッ素治療
矯正治療中は、歯を動かす装置をお口の中に装着します。そのため歯を磨きにくくなり、汚れが付着したままになって虫歯になりやすい傾向があります。治療期間中に虫歯にかからないよう、フッ素を塗布して歯質を強化しています。当院では歯の深部までフッ素を染み込ませるフッ素イオンを導入し、さらなる虫歯の予防に努めています。
筋機能療法(M.F.T.)
矯正治療によってきれいな歯並びになったとしても、お口周りの筋肉のバランスが悪いままではもとの歯並びに戻ってしまいます。そこで、筋機能療法(M.F.T.)という治療方法により、お口周りの筋肉のバランスを整えます。治療後の筋肉と歯並びの調和が取れることで、矯正した歯を維持できるようになります。
筋機能療法は、患者さまの現在の筋肉バランスを確認して必要と判断された方に取り入れています。
歯並びを整えることで心のケアにもつながります
矯正治療では健康的な噛み合わせを再現しますが、一方で精神的なケアにつながるところもあると考えています。
歯並びが悪い状態にあると、体だけでなく心の健康を害することもあります。噛みにくくて食事が楽しくない、口元がコンプレックスで笑顔になれないなど、さまざまな理由によって消極的な気持ちになる方も少なくありません。
矯正治療によって口元がきれいになると、自分に自信がもてて表情が変わる方もいらっしゃいます。また、食事を楽しめるようになり活動的になる方もいます。カウンセリングでは歯並びに関するお悩みについてもじっくりお伺いし、心の弊害も解消できるよう努めてまいります。
- 明るく楽しく
前向きな気持ちに - 自信をもてる
元気な笑顔へ - よく噛めて
おいしく食べられる
当院の矯正治療ステージ分類
当院のスタッフが独自に考案した、矯正治療のステージ分類です。お子さまが矯正治療をはじめる目安となさってください。
スタータ矯正治療
適用時期 | 約3歳以降 |
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3歳くらいになると顎が発育する初期段階とされ、乳歯が生えはじめて噛み合わせができ上がってきます。
スタータ矯正治療では、歯がきれいに並ぶための土台作りを目的とした治療を行ないます。
顎がバランスよく成長しているか確認するなど、ご来院いただくごとに発育状況を診ていくほか、筋肉のバランスを良くするためのトレーニングを実施します。
子どもの矯正治療(Ⅰ期治療)
適用時期 | 約6歳以降~約14歳 |
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永久歯が生え揃っていく時期であり、顎の発育も中期から終期の段階とされています。
I期治療の特徴として、顎のバランスを大きく変えられる可能性がある点が挙げられます。例えば、受け口を矯正治療する際に顎のバランスを整えることで、将来的に手術が必要となる可能性を軽減できます。
乳歯が抜けて永久歯が生えてくる状態を適切に管理し、将来的に歯並びを整えやすくしていきます。
大人の矯正治療(Ⅱ期治療)
適用時期 | 14歳以降(基本的に年齢に上限はありません) |
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永久歯がほとんど生え揃うころになり、顎の成長が終了している段階になります。そのため、歯を動かして歯並びをきれいにしていきます。
もし、顎そのものを大きく変えたいという場合は、手術を併用した矯正治療を行なう可能性があります。
患者さまの状態にもよりますが、歯列の乱れが大きい場合は、一般的には抜歯をし、その隙間を利用して歯並びを整えていくことになります。
当院の矯正治療
開始までの流れ
矯正治療は、次のような流れで進めていきます。
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STEP01
初診相談(カウンセリング)
約1時間
患者さまがどのような理由で矯正治療を希望されているのか、問診します。お口の中を拝見し、おおよそ考えられる治療内容や使用する矯正装置、料金、治療期間などについてお話しします。カウンセリングは1時間ほどになります。
当院で開発した説明用のソフトウェアを使い、モニターを一緒に見ながら矯正治療の詳細についてご説明しています。また、実際に使用する矯正装置などもお見せするので、治療に対するイメージが湧いてきます。 実際に矯正治療をしている矯正歯科医師がカウンセリングしますので、疑問や不安な点がございましたら遠慮なくお話ください。 -
STEP02
矯正治療前検査
約30分
歯並びや骨格など、現在の状態を詳細に把握しなければなりません。
患者さまの歯並びを記録するため、写真撮影や歯型とり、X線写真撮影などを行ないます。検査によって得られたデータより、治療方針を作成します。検査にかかる時間は30分ほどです。
また、こうした検査内容についてもカウンセリングの段階で詳しく説明します。
検査内容は、患者さまの年齢や噛み合わせの状態などにより異なる場合があります。 -
STEP03
矯正診断
約1時間
検査結果のデータをもとに、より適切と考えられる治療方針についてご説明します。このときに患者さまのご希望なども落とし込み、治療方針を決定します。
治療プランにご納得いただけましたら、次に装着していただく装置を選びます。
当院よりご提示した装置を使いたくない場合は、別の装置を提案することもあります。それによる治療計画の変更点などもお伝えします。治療方針については歯科医師が一方的に決めることはなく、話し合ったうえで決定するのでご安心ください。
治療方針の説明は、1時間ほどになります。 -
STEP04
矯正治療開始
1ヵ月に1回ほどの通院 / 約2年半~3年間
決定した治療方針に従い、矯正治療を進めていきます。
大人の場合、ご来院いただく頻度は1ヵ月に1回ほどになります。治療期間については個人差がありますが、平均して2年半~3年くらいとなります。
お子さまと大人では使用する装置が異なりますが、患者さまのご希望を尊重しながら選択します。お子さまの場合は治療時期によって装置が異なり、基本料金も違いが出てきます。
当院ではマウスピース型矯正装置を使った治療も行なっていますので、関心がある方はご相談ください。 -
STEP05
保定処置開始
1ヵ月に1回ほどの通院 / 約2年間
保定処置とは、歯並びを整え、矯正装置を外したあとに行なう処置のことです。
矯正治療によって動いた歯は、もとの位置に戻ろうとする力が働きます。これを後戻りといいます。保定処置によって後戻りしようとする歯の動きを抑制し、正しい噛み合わせを確立します。保定に要する期間は2年ほどになります。
保定期間中は、1ヵ月に1回ほどのペースで定期検診を受けていただきます。保定の際に使用する装置は、基本的にご自身で取り外しできるものをお渡しします。指示どおりに装着していないと後戻りが起きてしまう可能性があるので、歯科医師の指示を守って装着していただくようお願いしています。 -
STEP06
矯正治療終了
保定期間を終え、歯並びや噛み合わせが安定したのを確認して矯正治療は終了します。
矯正治療が終わったあとも、虫歯や歯周病などから歯を守ることが大切です。こうした病気を予防するために、定期的に検診に来ていただくことをおすすめします。
- 矯正歯科治療にともなう一般的なリスク・副作用
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- 機能性や審美性を重視するため自費(保険適用外)での診療となり、保険診療よりも高額になります。
- 最初は矯正装置による不快感、痛みなどがあります。数日から1~2週間で慣れることが多いです。
- 治療期間は症例により異なりますが、成人矯正や永久歯がすべて生え揃っている場合は、一般的に1年半~3年を要します。小児矯正においては、混合歯列期(乳歯と永久歯が混在する時期)に行なう第1期治療で1~2年、永久歯がすべて生え揃った後に行なう第2期治療で1~2年半を要することがあります。
- 歯の動き方には個人差があるため、治療期間が予想より長期化することがあります。
- 装置や顎間ゴムの扱い方、定期的な通院など、矯正治療では患者さまのご協力がたいへん重要であり、それらが治療結果や治療期間に影響します。
- 治療中は、装置がついているため歯が磨きにくくなります。虫歯や歯周病のリスクが高まるので、丁寧な歯磨きや定期メンテナンスの受診が大切です。また、歯が動くことで見えなかった虫歯が見えるようになることもあります。
- 歯を動かすことにより歯根が吸収され、短くなることがあります。また、歯肉が痩せて下がることがあります。
- ごくまれに、歯が骨と癒着していて歯が動かないことがあります。
- ごくまれに、歯を動かすことで神経に障害を与え、神経が壊死することがあります。
- 治療中に金属などのアレルギー症状が出ることがあります。
- 治療中に、「顎関節で音が鳴る、顎が痛い、口をあけにくい」などの顎関節症状が出ることがあります。
- 問題が生じた場合、当初の治療計画を変更することがあります。
- 歯の形状の修正や、噛み合わせの微調整を行なうことがあります。
- 矯正装置を誤飲する可能性があります。
- 装置を外すときに、エナメル質に微小な亀裂が入る可能性や、補綴物(被せ物など)の一部が破損することがあります。
- 装置を外した後、保定装置を指示どおりに使用しないと後戻りが生じる可能性が高くなります。
- 装置を外した後、現在の噛み合わせに合わせて補綴物(被せ物など)の作製や虫歯治療などをやり直す可能性があります。
- 顎の成長発育により、噛み合わせや歯並びが変化する可能性があります。
- 治療後に親知らずが生えて、歯列に凹凸が生じる可能性があります。
- 加齢や歯周病などにより歯を支える骨が痩せると、歯並びや噛み合わせが変化することがあります。その場合、再治療が必要になることがあります。
- 矯正治療は、一度始めると元の状態に戻すことが難しくなります。
- 筋機能療法(M.F.T.)にともなう一般的なリスク・副作用
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- お口周りの筋肉が正常に機能するようにトレーニングを行ないます。
- 機能的・審美的に仕上げるための治療なので、自費(保険適用外)での診療となり、保険診療よりも高額になります。
- お子さまが治療に協力的でない場合、良好な治療結果を得られないことがあります。
- この装置だけで、お口周りの問題をすべて解決できるわけではありません。
- 予防矯正を行なったからといって、将来矯正治療をせずに済むとは限りません。